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UNDER THE BRIDGE DIARY Since 2007 11/29 ~堕落した人間の生活とお手紙・コメントへのお返事~
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今年もやってまいりました女王陛下のお誕生日です☆
実年齢的には17歳、まだまだ青い果実です。
TV放送からですと41歳、まさに完熟の激甘果実です。

どっちもオイシソウデス☆

・・・・・・・・・ということでお話です★





~お誕生日と見習い女王様17歳~


おめでとうございます!


沢山の人たちに囲まれて、にっこりとほほ笑む。
毎年ながら、こんな小娘に頭を垂れる彼らは非常に情けない。
そんな暇があったら企画書の一つでも通してくれた方が嬉しいのに。

それでもこの仕事の必要性を十分承知しているので十二分にこなしていく。
私の微笑みが他企業と葵のパイプになるかもしれないから。
この会に来ることで人と人が繋がる機会を得られるのだから。

でも、「私」である必要はない。
変な会、変な客、変な私。

たいして興味もない私の学校の話とか聞いてくるくらいなら、
昨今の経済やこの業界の話をしてくれる人はいないのかしら。
レースについての話ならもっといい。
そうしたら貴方達が欲しがっている私の笑顔位、好きなだけあげるのに。

心にもない賛辞を述べる舌があるなら私と舌戦しましょうよ。
貴方達の持っている知識を沢山躍らせましょうよ。
その方がダンスなんかよりずっと楽しい。
人が沢山いるということはそれだけ知識や経験が沢山あるってことでしょう?
それを私に教えて頂戴、私はまだ17年しか生きていない。
貴方達の知識や経験も欲しい。

沢山の国の言葉は覚えたわ、それを使うことも十分にできる。
とっくに必要な学業はおさめたのに学校に行くのは部活が楽しいからと、人とのコミュニケーション技術を磨くため。
経済学もも帝王学も、必要な物は頭の中に叩き込んだわ。

貴方達のお飾りの妻になんかなる気はない。


私はアオイの女王になりたい。





その気持ちを胸に抱いてにっこりとほほ笑んだ。


END






~お誕生日と女王陛下41歳~


口々に祝いの言葉が降って生きた。
別に今更目出度くなんて無いのだけど。

裏の気持ちを隠しても顔からいろんな感情が吹き出ているわよ皆様。
それでもここに来ただけ評価しないとね。
アオイとの繋がりを得たくて近づく者、
自社の評価を上げたくて頭を下げる者、
そんな人たちばかりで正直つまらない。

そんな中、菅生のオーナーとそのパートナーが近づいてきた。

相変わらずお美しい、

そう言ってほほ笑む二人こそ美しい。
オーナーは今でも食事に誘ってくるが、私自身もやり取りを楽しむのは嫌いではない。
でも、このパートナーはオーナーが思っている以上に嫉妬深いと思うのよ。
あんまり私を褒めると、後で衛星でも落されないかしら?

その後ろから彼らの妹夫婦も近づいてきた。
これからの二次会の幹事を勝手に買って出たこの二人は今では良い友人だ。
そもそも私、二次会なんて考えていなかったのに、
堅苦しいお客さんだけじゃなんだから皆で飲みましょうと小さな会を開いてくれた。
ライバルチームとのこんなやり取り、誰に行っても信じてくれないわよ。

後で楽しむんですから疲れすぎないでくださいね。
そう気遣ってくれる彼女は流石に二児のお母さんね。

二次会のメンバー揃いましたよ、新条さんちも子連れですって!
そうほほ笑む彼女はお母さんというよりも高校生くらいの女の子みたいだけど。

あと、加賀さん、間に合うみたいです。もうじき日本に着きますよ。

どうにか機会を作らないと会えないなんて、今日子さん、優しすぎますよ!
そういって自分のことのようにほほを膨らませるのは初めて会ったときくらいに幼く見える。

そんな彼でも良い所はあるのよ。
レースが無い時とか帰ってきたときはずっとあの子たちと遊んで、
一緒に泥だらけのまま寝ちゃうくらいなのよ。

そういってフォローすると、もう、そこが優しすぎるんですってば!
ほほ笑みながら、また後で、と行く姿はもう立派な大人の女性なのだから面白い。



彼らが去るとまたつまらない人たちが私に話しかけてくる。
貴方達ももっと生き生きとしなさいよ。
人生楽しまないと損よ。

なんてほほ笑む私は一体幾つに見えるのかしら?


END




~お誕生日とママさん女王~


はっぴばーすでーちゅーゆー




おなじみのメロディーが小さな口から紡ぎだされる。
目の前にはスポンジに白いクリームが造形的な形で飾られ、
イチゴやらキウイやらオレンジやら葡萄やらが斬新な重なりを彩っている。

なんて思っているうちに可愛らしいメロディーが終わり、

はっぴーばーしゅでー!ママ!

と小さな息子、悠一郎が頬にキスをしてくれた。
3Dな角度に刺された蝋燭の火をどうにか一息で消すと、夫が優しく抱きしめる。
そして娘、直子がキャーと黄色い声をあげて、

パパはあとにしなさい!

とまあ、分かっているんだか分かっているないのか良く判らない言葉で牽制していた。
そして、皆からのプレゼントだよ!とにっかりほほ笑んだ。

スポンジはパパが焼いたでしょ、
クリームは難しいから悠がしたいって言っていたけど直がしたのよ、
その代わりにフルーツは悠だよ
どう?おいいしい?まま?


今日の企業のパーティーは日中にできないかとかなり前に夫から言われ、そのように調整した訳がこれか、と思った。


こんなにおいしいケーキは、ママ、今まで食べたことが無いわ!!!


そう笑うと直はにんまりして、ほらやっぱりケーキで正解だったでしょ!
なんて自慢げに言っていた。

確かにこんなにおいしいケーキなんて食べたことが無いわよ。
そしてこんなに幸せなお誕生会もないわ。
沢山の人たちに囲まれてやるものよりもずっと、ずっと嬉しいわ。
そう言って悠のほほに着いていたクリームをキスしがてら舐めとった。


END




ともかく、女王様お誕生日おめでとうございます!
女王陛下万歳!

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